栄養ドリンクの代わりに飲みたい疲労回復ドリンクとは?
朝のだるさや昼間の眠気に負けて栄養ドリンクを毎日2~4本飲んでしまうという方はいませんか?
栄養ドリンクには眠気を覚ます効果が期待できますが、常用してしまうと逆に疲れを溜め込んでしまう恐れがあります。
そこで今回は栄養ドリンクの代わりに飲みたい疲労回復に効果的なドリンクをご紹介したいと思います。
疲労の原因は栄養不足じゃない!
最新の研究によって疲労の原因は栄養不足ではないことが分かっています。
ですから、疲れた時に栄養ドリンクを飲むというのは大きな間違いなんですね。
現代人の疲労の原因は活性酸素による酸化ストレスです。
人間は細胞内で酸素を燃焼して作り出したエネルギーを使って活動していますが、この過程の副産物として発生するのが活性酸素です。
この活性酸素は通常、細胞内に存在する抗酸化物質によって除去されるため、普通の活動量ではそれほど問題にはなりません。
ですが、オーバーワークなどによってエネルギー生産が多くなると、それに伴って活性酸素も多量に発生し、抗酸化物質による活性酸素の除去が追い付かなくなります。
その結果、細胞内に残った活性酸素が細胞内の様々な箇所を傷つけて細胞の機能が低下し、私たちの活動パフォーマンスが低下します。
これが疲労の基本的なメカニズムです。
運動による負荷の場合は主に筋肉の細胞が、ストレスなど精神的な負荷の場合は脳や神経の細胞が活性酸素による酸化ストレスにさらされて疲労します。
栄養ドリンクの効果とは
では疲れた時に飲む栄養ドリンクにはどんな効果があるのでしょうか?
栄養ドリンクにはカフェインや微量のアルコールが含まれているものが多いです。
ご存じのようにカフェインには眠気を覚まし、覚醒させる働きがあります。
アルコールは気分を高揚させて気分をハイにさせます。
それにビタミンB群が多く含まれていますが、これらは普通に食事をしていたら足りている成分なので特に栄養ドリンクから摂る必要はありません。
これらのことから栄養ドリンクはカフェインや微量のアルコールの力で一時的に疲労感だけを感じなくさせているだけと考えることができます。
つまり、疲労自体は全くとれていないわけです。
これが栄養ドリンクを飲んで2~3時間後に疲れがドッと押し寄せるメカニズムです。
それに栄養ドリンクには糖分がたっぷり含まれています。多いものだとスティックシュガー7個分だといいます。
栄養ドリンクの常用は糖尿病の原因にもなりますし、血糖値の急上昇を招き、病気の引き金になります。
このようなことから栄養ドリンクは常用すべきものではなく、徹夜で書類を仕上げなくてはいけないといった「ファイト一発!」な場面で使用すべきものなんです。
疲労を回復させる特効薬は睡眠以外にない!
疲労を回復させる特効薬は睡眠以外にありません。
睡眠中は昼間活発に活動したことで大量に発生した活性酸素によって傷つけられた細胞を修復させる大切な時間です。
7時間程度は睡眠時間を確保したいところです。
睡眠時間が短いと傷ついた細胞の修復が終わらず、どんどん疲労が蓄積していくことになります。
もし、7時間程度たっぷり眠っているのに疲労がとれないなら、睡眠の質に問題があり ます。
いびきや睡眠時無呼吸症候群を疑ってみてもいいかもしれません。
科学的に証明された疲労を回復させる成分
睡眠以外でも疲労を軽減させることができます。
2003年に大阪市、大阪市立大学など5大学、大手食品メーカー、大手医薬品メーカー18社などの産官学が連携した「抗疲労プロジェクト」がスタートしました。
このプロジェクトの中で疲労回復に効果的な食品成分の研究が進められました。
一般社会や医薬界で疲労回復に効果があると言われてきた23種類の食品成分を研究したところ、最も高いエビデンス(科学的実証)が得られたのはイミダゾールジペプチドという成分でした。
イミダゾールジペプチドには優れた抗酸化作用があり、活性酸素による酸化ストレスから引き起こされる疲労を軽くする効果があると確かめられたのです。
イミダゾールジペプチドは渡り鳥の羽の付け根の筋肉やマグロやカツオなどの大型回遊魚の尾ビレなど、酷使される部分に多く含まれています。
「抗疲労プロジェクト」の中では1日200mgのイミダゾールジペプチドを摂ると疲労軽減に効果的と確かめられました。
栄養ドリンクの代わりに飲みたい疲労回復ドリンク
イミダゾールジペプチドは鶏の胸肉やマグロやカツオに多く含まれています。
鶏の胸肉なら100g、マグロやカツオなら150g摂ることで200mgのイミダゾールジペプチドを摂ることができます。
疲れた時には栄養ドリンクではなく、疲労回復にエビデンス(科学的実証)が得られたイミダゾールジペプチドを摂るようにしましょう。
そうは言っても、毎日鶏の胸肉やマグロ、カツオなどを食べ続けることはなかなか難しいでしょう。
でも、大丈夫!
1日に必要なイミダゾールジペプチド200mgを手軽に摂れる「イミダペプチドドリンク」というドリンクもあります。
食品からイミダゾールジペプチドを摂ることが負担になる方はドリンクから摂るのも良いでしょう。
⇒ 産官学の研究プロジェクトから誕生した疲労感軽減ドリンク「イミダペプチド」
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、「栄養ドリンクの代わりに飲みたい疲労回復ドリンク」についてお伝えしました。
テレビのCMの影響からか疲れた時に飲む飲み物は栄養ドリンクと刷り込まれていますが、栄養ドリンク自体に疲労を回復させる効果はありません。
きちんとエビデンス(科学的実証)の得られた成分が入った食品・ドリンクを摂るようにしましょう。